冬からトレードの噂が絶えなかったIke DavisをMetsから獲得。交換要員はZack ThorntonとPTBNL(後日指名選手)になる。
Offseason Rumors
オフの時点ではMetsからの要求は高かった。MetsはOriolesに対してEduardo Rodriguez、BrewersにはTyler Thornburg、そしてPiratesにはNick Kinghamを要求していたと伝えられている。後述するPTBNLにもよるが、この時期まで粘ったことにより少なくとも傘下No.3ピッチングプロスペクトの放出を避けることはできた。
Ike Davis
2012年に32HRを記録したパワーヒッター。AVGの低さとK%の高さは懸念されるが、パワーと出塁能力は魅力的だ。昨シーズンは脇腹痛を抱え、極度の不振からマイナー落ちも経験。後半戦は138PAながら好調で.954OPSはメジャー全体9位(min 130PA)だった。
Split | G | GS | PA | AB | R | H | 2B | 3B | HR | RBI | BB | SO | ||||
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1st Half | 63 | 55 | 239 | 212 | 21 | 35 | 3 | 0 | 5 | 18 | 25 | 73 | .165 | .255 | .250 | .505 |
2nd Half | 40 | 32 | 138 | 105 | 16 | 30 | 11 | 0 | 4 | 15 | 32 | 28 | .286 | .449 | .505 | .954 |
昨年4月からのフォームを比べると疑問視されていたヒッチが小さくなっているのがよく分かる。
4/25/2013
8/20/2013
4/5/2014
対右投手の通算OPSは.831。GMのNeal HuntingtonはDavisの起用法について「Clint Hurdleの判断」と明言を避けたが、Gaby Sanchezとのプラトーンになるだろう。
Ike Davis projection
ZiPS .232/.330/.424 (445 PA), .755 OPS, 18 HR, 1.4 fWAR
PECOTA .237/.331/.429 (472 PA), 19 HR, .752 OPS, 1.8 WARP
Ishikawa and Lambo
Davis加入に伴い、DFAされたTravis ”Takashi” IshikawaはAndrew Lamboが酷い春を過ごした影響で開幕roster入り。38PAで.206/.263/.382、.646OPSという結果に終わった。さすがに一週間程度の穴を埋めるデプスとしてならともかく、3ヶ月も4ヶ月も起用し続けるべき存在でないことは開幕前から明らかだった。
Triple-Aで調子を上げているLamboは決して見限られたわけではない。Huntingtonは現状ではDavisのほうがチームにフィットするとし、Lamboはこれから外野でのプレー機会が増えると答えている。
Thornton and PTBNL
PiratesからMetsに移籍するのはZack ThorntonとPTBNL。
Thorntonは2012年オフにChris ResopとのトレードでOaklandから獲得したリリーバー(video)。コントロールが良く、80MPH後半のシンカーとスライダーを武器にマイナー通算K/9は10.0を越えている。オフのルール5ドラフトでは指名候補に挙げられていたが、アップサイドの無さが影響したのかピックされることはなかった。
所詮マイナーのリリーバーがメインピースになるわけがなく、注目はPTBNL。CBSのJon Heymanがレポートしたように2013年にドラフトされたプレイヤーという見方が強い(契約後一年経たないとトレードできない)。昨年のドラフト組ならAustin MeadowsとReese McGuireを除くとBlake Taylor、JaCoby Jones、Cody Dicksonの3人に絞られる。
そもそも2013年ドラフト組からというのも不確定なだけに、こればかりは時が来るのを待つのみ。昨シーズンは1ヶ月Marlon Byrdを使うためにDilson Herrera(傘下12-15位に相当)をトレードしたこともあり、ある程度の覚悟は必要だろう。